• 注目のギター製作家 君島聡に迫る。 | 名古屋ギターフェスティバル

    注目のギター製作家 君島聡に迫る。


    NGF in Tokyo 

    さてNGFが迫ってきました!今回はNGF in TOKYOにてギターを展示してくださる君島聡さんに生田Pがインタビュー!

    まずは君島聡さんのプロフィール

    1983年生まれ。2006年武蔵工業大学システム情報学部卒業後、祖父 河野 賢に憧れ、河野ギター製作所に入社。桜井正毅の下ギター製作に励む。2009年大学で学んだ知識を生かし、月刊現代ギター誌にて「ギター弦測定」の記事を担当。2021年よりオリジナルモデルの販売を開始する。

    河野ギター製作所の各モデルの特徴は?

    ーー君島さん、こんにちは。インタビューよろしくお願いします。河野ギター製作所は高い水準のギターを世に送り続け、世界でもトップクラスのクラシックギター製作所として知られていますね。まずはご自身の君島ブランドと河野ギター、桜井ギター、それぞれの特徴を教えてください!

    君島:こんにちは!よろしくお願いします。河野ギターは、河野賢の設計と音作りで、重厚で奥行きのある低音の鳴りと、高音のハイポジションまでちゃんと音が鳴りきるギターです。桜井ギターは、桜井正毅の設計と音作りで、あらゆるポジションでパワーと均一な鳴りが得られ、明るく艶やかな音色が特徴です。君島ギターは、モダン設計とクラシック設計があり、モダン設計は桜井・河野ギターの力木理論をベースに、レスポンス性能を向上させ、僕の好みの音色に味付けしたものです。クラシック設計は、伝統的な扇状力木をベースに、音色を壊さない程度に独自の工夫を加えたものです。

    最初に製作した一本は?製作本数は?

    ーーありがとうございます。私も最初に持った手工ギターは桜井ギターのCO-Rでした。気に入りすぎて毎日練習していましたが若気の至り(?)で、不注意により購入後1週間でネックを折ってしまい、製作所に伺ったことがあります。皆さんとても親切で迅速に対応していただけました。さて、次代を担う製作家として注目を浴びている君島さんですが、生まれて初めて製作したギターって覚えていますか?そしてそれはズバリ言うとどんなギターでしたか?大成功?それとも大失敗?

    君島:河野ギター製作所に入社してから、3~4年かけて一本目のギターを作りました。作ったというか、”先輩製作家に作らせてもらった”という感じです。見せた人からは、音はかなりいいと言って貰えましたが、正直、何から何まで面倒を見て貰っていたので、その一本は完全に自分の作品とは思えていません。それとは別に、自分の設計で自身で作り上げた作品は別にあります。すごく斬新な設計のギターで、ものすごいギターができる と思って作っていたのですが、結果的に出来上がったのは、大失敗作でした。一言で言うと「あんなひどい楽器見た事ない(笑)」レベルでした。ただ、すごく勉強になりましたし、あの失敗作があるから、今があると思ってます。

    ーーその失敗作も是非見てみたいです(笑)。さて、君島さんは河野ギター製作所というブランドで製作をされていますが、自身のギターも含めて、今は年間に何本くらいのギターを手がけていますか?

    君島:河野ギター全体の生産本数は喋ると怒られちゃうので・・(笑)僕が個人で作っているSOLというモデルは、年間3~4本です。仕事というより、趣味というレベルですよね。もっと作れるように効率化を図っている最中です。

    趣味は?

    ーーちなみに君島さんはギターを弾きますか?あと趣味や特技などはありますか?

    君島:ギターは一時期少しだけ嗜んでいた程度です、もうほとんど弾けません。趣味は20代の頃は一眼レフをやってました。今はギター作りが趣味になってしまってます。本当にギターに没頭しすぎて趣味をもつ余裕がありませんでしたが、そのうち登山とか初めてみたいなと思っています。

    ーー 山!いいですね。

    君島さんが見据える未来とは。

    ーー では君島さんの目指す音はどんな音ですか?あとこれからギター界でやってみたいことはありますか?

    君島:目指す音はあるのですが頭の中に鳴っている音を文字にするのは難しいですね。やってみたいことは、近年はギター界と呼べるほどの規模の世界ではなくなってきているので、新しい未来を築いていくような活動を若い世代で一緒にやれたらいいなと思っています。製作家としては日本ならではの楽器が生み出せるといいなと思っています。

    ーー確かに。新しい未来、見ていきたいですね。例えば売れっ子ギタリストを集めて「美音コンテスト!誰が一番綺麗な音でしょう?」みたいな企画やりたいですね笑。勿論審査員は製作家さんで。その時は審査員お願いしてもいいですか?(無茶振り)

    君島:自分でよければ、お手伝いさせて下さい!

    ーーありがとうございます!それでは最後にNGFにご来場するお客様に向けて一言コメントお願いします!

    君島:一緒に楽しみましょう!新作の楽器も置きますので、よかったら触ってみて下さい!

    実際に音も聴けます!気になる方はこちら!

    そんな君島さんのギター、そして河野ギター、桜井ギターが気になる方は河野ギター製作所のホームページをご覧ください。
    特に「ギターを聴く」ページでは各国の素晴らしいギタリストたちの演奏でさまざまなモデルが聴き比べられ、とても興味深いです!

    そしてNGFのチケットはこちらから!

    NGF公式ストア
    https://nagoyaguitarfes.stores.jp

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